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毒男と後神と妖怪サボテンのようです

 

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毒男マーン!

今週の鬼太郎は素晴らしかったですね。

 

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ゲストは後神。鬼太郎では妖怪サボテンを使役して人家を乗っ取り幸せな暮らしを送ろうと目論むちょっと妄想豊かな妖怪として有名です。その手順は幸せに繋がっているのでしょうか。稀代の妖怪画家、鳥山石燕の書籍では空中で仰け反って後頭部の一つ目を覗かせるような姿を残す彼女?ですが(諸説有り)今回はキレたり脅かす時だけ黒いお面みたいな物が現れるという設定でした。ダークサイドかな

 

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感想としては、アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の味をフルに活かした傑作回だったと思います。6期の陰湿さが仕事しまくり。

後ろ髪を引かれるような不気味な雰囲気に対する恐れ、怯えに関わる妖怪とされる後神が植物系モンスターを連れて平穏な一般家庭に侵食していくエピソードと、所謂「Jホラー」的な仕掛けが相性抜群なんですよ。暗い画面、カット割り、ちょっとした謎解き、何時の間にか消失している住民、当てにならない公的権力(この世界の警察はいい加減妖怪に対応しててもおかしくない筈だろ)、他期アニメやその手の映画を匂わす描写もありーの、外堀を埋め逃げ道を断ち追い詰めていく過程からサプライズ溢れる登場と、恐怖を煽る展開がてんこ盛り。スタッフもその辺ゴリゴリ意識してたみたいです。

まなの同級生にして木の子回で謎にセクシーショットを炸裂させた雅ちゃん家族が襲われるんですが(今話も何故か雅ちゃんパパのシャワーシーンが挿入されてました。お呼びじゃねぇよ)全場面気の抜けない、家の何処に後神が潜んでいるかという緊迫感が堪らなく唆りましたね。生理的嫌悪を誘う粘液の音と共に伸縮自在の花部分で大人も子供も頭からズルズル吸っちゃうサボテンの存在感が文字通り華を添えます。

 

加えて後神のキャラ。

ザックリ説明すると故郷の山を開発で追われ仕方なく人間社会での生活をスタート、其処で惚れたやたらトレンディな男が詐欺師だった事実を頑なに拒否し、別れの際で再会を誓い合った飛行場が見える家に住んでるんじゃないかと片っ端から押し入るサイコ娘だった訳ですね「鬼太郎」だから最終的には鬼太郎がしゃしゃってバトルに発展しますけど、ショートムービーとしても十分成立させられたんじゃないかな、と。

単純に「それまで知らなかった恋愛感情を供給されて一気に依存した」パターンなので〇〇君じゃないとダメなタイプのヤンデレとは言い難いかも知れませんが、所謂そっち方向にヤバいヒロイン。話だけ見れば典型的なカモです。そして彼女は妖怪なので勿論泣き寝入りなんてしません。

決着が付いた後も愛を捨てきれず、バキバキに充血した目で、寄りにも寄って約束の飛行場から別の女と呑気にナイトフライトへ洒落込もうとしていた男を探し出し、狂気マシマシで迫ります。一度はKY(死語)鬼太郎の介入で復讐を邪魔され説得にも応じた風に見えましたが、結局改心してなかったクズ結婚詐欺師と怒涛のHAPPY ENDへ。嗚呼、快感。

 

 

からしたらリアルの事件を「ドラマみたい」「映画みたい」って喜ぶより、ドラマとか映画を観てる方が断然楽しめるんですよ。観賞に耐え得るよう作り込まれてるから。現実世界で薄汚い三次元のヒト同士が痴情の縺れから刺した刺されたって、んなもんにキャッキャ騒いで得られる悦楽なんてたかが知れてますよ。アレは見世物じゃない。

 

人外ですよ、人外。此方側のチャチな常識をぶっちぎって飛んで来てくれる彼ら彼女らの魅力を我々はもっと有り難く享受すべきです。妖怪は至高。病みは至高。病んだ妖怪を愛せ。石動なんて居なかったんや

 

敢えて原作と比較するとフリマでサボテン屋に扮して妖怪サボテンを売る手法がいきなりお宅へ無理矢理送りつける仕様になってたり(ターゲットを絞ってるので効率考えれば当然っちゃ当然)、目玉親父の釘打ちが未遂に終わったり、サボちゃん呼びが無くなっててサボテンとの絆が若干薄れてたり、変更点が幾つか引っかかったくらいで全体としては大満足です。その分美味しくなってたと思います。

少なくとも結果だけ見れば珍しくちゃんと勧善懲悪されてたし、6期屈指の「いい話」だったのではないでしょうか。

来週は後神たそとも繋がりの深いぶるぶる(臆病神)が推参。ホラー回連発を期待したいですね。暑くなって来たし

 

 

 

では

 

 

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