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毒男と河童と妖怪いそがしのようです

 

('A`) <ババンババンバンバン

 

毒男です。相変わらず鬼太郎の話なんですが

 

今回の鬼太郎、個人的には神回でした。

5期直撃世代なのでね。キャラクターのコミカルな表情や絡み、そんなのアリかよみたいな演出連発で観てて非常に楽しかった。

 

端的に言えばゴリゴリのネタ回でしたね。激しいバトル描写やシリアスでホラーな雰囲気が常に漂ってるのが6期の特徴だと思ってますが、それが往年の5期くらいネタに全振りするとこうなるんだなぁ、と

 

今回メインを張ったのは日本を代表するあの妖怪

 

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河童。

イラストの説明は後に回すとして、取り敢えず河童です。かーぱぱっぱっぱー

 

河童は水源豊かな日本各地、有名無名大小問わず多くの河川や湖沼にその伝説が残っておりまして、単なる妖怪の枠を超えて最早ウサギさんとかライオンさんとか、一種の動物のような認識のされ方をしている余りにポピュラーな「空想上の生き物」であります。

 

またそれとは別に「河童が強い地域」ってのが幾つか有りまして、その一つが「遠野物語」で知られる妖怪の名所、遠野(今の岩手県ら辺)な訳ですね。と言うか「遠野物語」が著されたお陰でそのイメージが未だに残ってるって事だと思うんですが

今回登場したのはそんな遠野の隠れ里でキュウリを作って暮らしている河童の一族。ねずみ男に担がれてドのつくブラックIT企業に大量就職し時給キュウリ3本で働かされるという、今文字に起こしてみたらとんでもねぇ超展開だな

 

 

で、ここ結構肝心な所なんですけど、

 

所謂「遠野の河童」の大きな特徴として、ヒフが赤いというのが有ります。

 

普通カッパさんつったら全身苔むしたかのような緑の姿を思い浮かべるかと存じますが、遠野の河童は赤い。似たような妖怪を何でもかんでも「河童」と呼んで認識してる弊害だと思うんですが、要はアレです。猫でも黒猫とかブチ猫とか有るでしょ。そんな感じで体表が赤と緑のヤツが居るんです。

河童と一口に言っても、伝わってる話の細かい違いやらその地域特有の名称やら(河太郎、ガタロ、ガメ、ガラッパ、川猿、岸涯小僧なんかも仲間に数えられる事が有ります)、猫の例えを引きずればアメショーとかペルシャとか、シャムだとか、下手したら「タマ」とか「ミーシャ」みたいな固有名が付いてる事すら有りまして、

まぁ有名税と言いますか、兎に角奥が深いんですね。「河童宇宙人説」もあるくらいで 

 

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何が言いたいかつーと

たとえ一話完結のアニメでチョロっと出すだけでも、敢えて「遠野の河童」とするならば赤い河童を出すくらいの配慮は欲しかったな、と。アイコン化された姿ばかりが取り上げられるのはキャラクターとして消費される妖怪の運命でもありますが

 

 

まぁね

ぶっちゃけそんな事どうでもよくなるくらいブッ飛んだ回でした。ずっとグフフって笑ってた

 

先ず、ねずみ男が金儲け目的で勝手に妖怪ポストの広告を打った結果大量の手紙が鬼太郎宅に届く。此処まではコイツがよくやる迷惑行為なんですが

手紙を読み上げる猫娘お姉様が「尿」という単語を口にする超リップサービス、次いで「何でも妖怪のせいにしてんじゃねーよ」とサラリと妖怪ウォッチdisを放つ鬼太郎(沢城ボイス)。

この流れがごく自然に、導入部からぶち込まれて来る。コレだけ見たらどんな導入だってなりますけど、今期の鬼太郎は兎に角濃いんじゃ

 

そして放送前のエピソード紹介で公式がその存在をお知らせしてしまい、「公式ネタバレやめろ」「黒幕を告知していくスタイルか?」と意識の高い視聴者を勘ぐらせた「いそがし」ニキが登場します

 

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「取り憑いた人を何となく忙しい気分にさせる」という何とも言い難い能力を持った妖怪です。

現代の闇を映す鏡としての色を持つアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」においてブラック企業働き方改革を取り上げた話、それに「いそがし」と来れば当然コイツが現代社会で暴れ回ってるのを懲らしめられる感じになるのかな、と思いながら観ていましたが(事実5期はそうだったので)

 

其処は裏切ってきました。今期の鬼太郎は舐めてかかれない。

何と氏が取り憑くまでもなく、人間は単純に働き過ぎで常に忙しくしていると言うのです。

意味も無く湧いて来る「落ち着かない気持ち」や「忙しなく逸る心」の理由として妖怪いそがしが生まれた筈なのに、いそがしニキが入り込む隙も無い程に今の社会は「いそがしい」と。

 

今までのエピソードは正直、社会問題の取り上げ方が露骨だなーと思ってたんですけど、今回のは何か無駄に感心してしまいました。よく考えたら公式が事前に黒幕をアナウンスするわきゃねぇよな

あと鬼太郎がいそがしに対して敬語使ってたのがじわる

 

後半も怒涛の畳み掛けで視聴者を狂乱の渦に叩き落とします。

伊達に日本代表張ってない河童の高スペック(現代企業でバリバリ働く適応力と処理能力、自分達の労働環境が不当なものであると気付き瞬時に改善に向け動かし理解力に行動力、戦いとなれば「尻子玉を抜いて戦闘不能に陥らせる」というカッパにのみ許された兇悪な攻撃を繰り出し、統率の取れた集団戦法もお手の物)が遺憾無く発揮され、なんと主人公がケツを抜かれます。地上波ですよ。

 

ニチアサ枠最後の一線を守る為に尻を隠して逃げ惑う猫娘砂かけ婆。そして何処が尻なのか、そもそも尻が有るのかも分からない内に「抜かれる」塗り壁と一反木綿。街に溢れるガタイのいい河童達。正に地獄。

 

いそがしニキまさかの大活躍も有り最終的には何とかなりましたが、気力を失いコンニャクのように崩れ落ちる塗り壁や「見えた!(何が?)」と叫ぶや否や一反木綿の尻子玉をスッパ抜いたモブ河童の動きはインパクト絶大。極め付けに突然尻子玉を戻された時の鬼太郎

 

 

 

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いや顔。完全に突っ込まれてるやん

 

 

毎度若干カオス気味ではあるのですが、9話はちょっと伝説になるレベルの危険な回でした。此処にまなちゃん居たらどうなってたんだろう

 

水木作品における河童って基本こんな感じなんですよね。賢いんだけどちょっとアレっていう

あと下ネタに寛容な空間を作り出す独特の雰囲気を持ってるんでしょうね。河童の三平でも放屁ジェット噴射で高速水泳を可能にしてたりしますし

 

 

諸々まとめて楽しい話でした。まだ10話行ってない事に驚き

 

では、今日はこの辺で

 

 

('A`) <アビバノンノン